JBN「若手大工の育成」

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昨日、JBN(日本工務店協会)の集まりで水道橋まで
行ってきました。

JBNの集まりに参加するのは、初めてでした。
JBNとは、全国約3000社の工務店によるネットワークです。

今回の内容は、「若手大工の育成」についてです。

そもそも大工さんというのは、
以前は、2人の棟梁のところでの丁稚奉公により
5年の修行を2回行い、10年で一人前になるというのが
千葉県あたりでは一般的でした。

しかし、今ではそのように弟子を取る棟梁も減少し、
大工さんが育つ環境が、無くなりつつあります。
それではいずれ大工さんが居なくなってしまいます。
実際に、1995年当時と比べると現在は大工さんの数は、半減しています。

そこで、JBNとしては
若手大工の育成を、「工務店の社員」という形で行っていこうではないか
それが工務店としてやらなければいけないことである。
という考え方を持っています。

そこについての、課題と問題点について
すでに社員大工さんを10名前後雇用されている工務店さんと
来年から新規で雇用する工務店さんの
パネルディスカッションのような形でセミナーを進めました。
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工務店といっても、大小ありますが企業経営ということでは同じです。
なにかアクションを起こすときには、メリット・デメリットという考え方で
方向性や方針などを決めていきます。

しかし、この「社員大工」においては
そのような考え方ですと前に進めません。
というのもデメリットのほうが大きいからです。

メリットというのはさほど無くて
デメリットが大半を占めます。
新卒の大工さんを雇用するときにまず直面する問題は離職率です。
大工仕事は、やりがいもありますがその分大変な仕事です。
大工さんになろうと就職した若者のうち、
50%~70%の人が3年以内に辞めてしまいます。
このことは、精一杯の人材育成をしつつ
見返りを期待しないという、ある意味矛盾点が生まれます。

大工の育て方も
社員というポジションでうまくいくのか。
一人親方と社員大工を比べたときに
モチベーションは同じように維持されるか?

また、そもそも大工になりたいという人材はどこから探してくるか
有効求人倍率が、1を超える中で大変な大工という仕事を
志す若者はどれだけいるのか

大工さんを雇用するということは
車、大工道具などを整える必要もあり、
辞められちゃうと、それらが使われずに残ってしまう。
そんな金銭的なリスクもあります。

要するに「若手大工の育成」は
ハイリスクローリターンということになります。


ここまで、暗い話ばかりしていましたが
まったく逆の考え方もあります。

それは、絶滅危惧種と揶揄される大工という仕事は
一人前まで行けば、引く手あまたに重宝されるということです。
”手に職を付ける”ことを最大限に活かせるポジションになります。
つまり、俗にいう”食いっぱぐれ”ない職業になるのです。

日本には、既存木造住宅がたくさんあります。
改修工事が必要な建物がこれからどんどん出てきます。
この既存住宅を、維持させるためには大工仕事は不可欠です。
新築工事はもちろん、改修工事も出来る大工が絶対に必要です。

ということは大工という仕事には、とても希望があるということです。
そのあたりのことを考慮し、始めは大変でもそこを乗り切れば
希望のある仕事となるのです。

「希望ある職業、大工」を志す若者が増えることに期待しています。

あさひワークスとしては、
「大工の育成」という工務店としての使命をしっかり捉え
これからの方向性を決めていきたいと思います。
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by asahiworks | 2017-12-08 09:17 | 住まいについて | Comments(0)